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がんという病気について

#生活習慣
公開日2024.10.10

この記事は、がん情報サービスの記事です。

がん情報サービス ganjoho.jp 国立がん研究センター

がん情報サービスは、国立がん研究センターが運営するウェブサイト。michitekuに会員登録すると、がん情報サービスの中から自分にあった内容の読みものを閲覧できます。

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1.がんについて知っておきたいこと

誰でもなる可能性がある

現在、日本人の2人に1人は一生のうちに何らかのがんになるといわれています。がんは、すべての人にとって身近な病気です。しかし、ひと口にがんといっても、その病状や経過は、がんの種類やがんが見つかったときの状態などによって異なり、人によってさまざまです。

「がん情報サービス」では、がんに関連するさまざまな情報を紹介しています。世の中にはたくさんのがんの情報がありますが、がんという病気について知りたいときには、まず、「がん情報サービス」で自分の状況に合った確かな情報を確認しましょう。

図1 累積罹患リスク・累積死亡リスク
図1 累積罹患リスク・累積死亡リスクの図
2020年データに基づく累積罹患リスク および 2022年データに基づく累積死亡リスク
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」より作成
関連情報
がんの種類ごとの罹患数の順位など最新のがん統計を公開しています。
最新がん統計(がん統計サイト)
がんに関連する確かな情報を幅広く掲載している「がん情報サービス」と、がん相談の専門家に誰でも無料で相談できる「がん相談支援センター」について紹介しているちらしです。
もしも、がんになったら(2022)
治療で不安なこと、痛みやつらさ、治療費のことなど、がんに関するさまざまな相談に対応する窓口について紹介しています。
がんの相談

完全に防げるわけではないが、なりにくくすることはできる

生活習慣や感染など、さまざまな要因でがんになると考えられています。現在のところ、日本人を対象とした研究では、喫煙(受動喫煙を含む)、過度の飲酒、塩分や塩辛い食品をとりすぎる・野菜や果物をとらない・熱すぎる飲み物や食べ物をとるなどの食生活、太りすぎ、痩せすぎ、運動不足、ウイルスや細菌への感染ががんの要因になるとされています。

がんを完全に防ぐことはできません。しかし、禁煙すること、飲酒をひかえること、バランスのよい食事をとること、活発に身体を動かすこと、適正な体形を維持することといった生活習慣の見直しや、がんの原因となることが分かっているウイルスや細菌への対策などによって、がんに「なりにくくする」ことはできます。

関連情報
日本や海外の研究結果から科学的に明らかにされているがんの発生要因について紹介しています。
がんの発生要因
「病名から探す」に掲載しているがんごとの発生要因について、リンクをまとめて紹介しています。
それぞれのがんの発生要因
科学的根拠に基づいた日本人のためのがんの予防法について紹介しています。
科学的根拠に基づくがん予防
たばことがんの関係や関連する情報について紹介しています。
たばことがん

がんという病気そのものはうつらない

がんは、遺伝子が傷つくことによって起こる病気です。一部のがんの発生にはウイルスや細菌への感染が関係している場合がありますが、がんという病気そのものが、咳せきやくしゃみなどの飛沫や、他人との接触などによって、人から人に直接うつることはありません。

高齢化の影響を除くと、がんによる死亡は減っている

がんになる人の数とがんで死亡する人の数はいずれも年々増加していますが、その主な理由は、人口全体に対する高齢者の割合が増えていること(高齢化)です。高齢化の影響を除いたときの、一定期間中にがんになる人の割合(年齢調整罹患率)は、2010年ごろからほぼ横ばいに、がんで死亡する人の割合(年齢調整死亡率)は1990年代半ばをピークに減少しています。

治療法の進歩などにより、がんにかかった人の生存率は、多くの部位のがんで向上する傾向にあります。すべてのがんを完全に治す(根治する)ことができるわけではありませんが、根治を目標とした治療を受けたあと、定期的な検査を受けながら、転移や再発をすることなく生活している人はたくさんいます。また、転移や再発をした場合でも、治療を受けながら社会生活を続けている人は少なくありません。

関連情報
年次推移 1.年次推移のまとめ(がん統計サイト)
年次推移 4.がんの生存率(がん統計サイト)

がんで死亡するリスクは、科学的根拠に基づくがん検診を受けることで下げられる

がんの種類にもよりますが、一般的に、がんは進行するとより治りにくく、また、がんそのものやがんの治療による体への負担もより大きくなります。科学的根拠に基づくがん検診を受けることでがんを早い段階で発見し、適切な治療を受けることが可能になります。

がん検診には、受診することによる利益(がんによる死亡のリスクの減少)だけではなく、放射線被ばくなどの不利益もあります。利益(メリット)と不利益(デメリット)のバランスを科学的根拠に基づいて吟味し、国が推奨しているのは、現在(2023年)、大腸がん、胃がん、肺がん、乳がん、子宮頸けいがんの5つのがん検診です。

関連情報
がん検診の流れなど、がん検診に関連する情報を紹介しています。
がん検診について
がん検診について知っておきたいポイントを、5つのがん種ごとにコンパクトなちらしにまとめて紹介しています。
がん検診をこれから受ける方、受けた方へ(2023)

2.がん(悪性腫瘍)と良性腫瘍

細胞の中にある遺伝子は、それぞれ決められた役割をもって働いています。その役割の1つが、細胞の増殖とその抑制です。正常な細胞は、体や周囲の状態に合わせて遺伝子が適切に働くことにより、増えたり、増えることをやめたりしています。

正常な細胞が分裂するときなどに、偶然、遺伝子に「傷」が生じることがあります。また、この傷は、喫煙、ウイルスや細菌などの感染、さまざまな化学物質、放射線などの外的要因によって生じることもあります。この傷のことを遺伝子の「変異」といいます。さまざまな原因で生じた遺伝子の変異によって、細胞が無秩序に増え続けるようになることがあり、このようにしてできた細胞のかたまりを「腫瘍」といいます。

腫瘍は、腫瘍をかたちづくる細胞の増え方や広がり方の違いから、大きく悪性腫瘍と良性腫瘍に分けられます。悪性腫瘍は、細胞が無秩序に増えながら周囲にしみ込むように広がったり(浸潤しんじゅん)、血管などを介して体のあちこちに飛び火して新しいかたまりを作ったり(転移)する腫瘍です。放っておくと全身に広がり、体にさまざまな悪い影響をもたらすため、ほとんどの場合、治療が必要になります。悪性腫瘍のことを「がん」ともいいます。

一方、浸潤や転移をすることがなく、周りの組織を押しのけるようにしてゆっくりと大きくなる腫瘍を良性腫瘍といいます。良性腫瘍には、生涯にわたって症状がでないものや、生命に影響を及ぼさないものもあります。このため、腫瘍のできた場所や大きさ、種類などを総合的に判断し、必要に応じて手術(外科治療)を行います。多くの場合、完全に取りきることができれば再発することはありません。

3.がんの分類

がんは、がんが発生した細胞の種類によって、癌※や肉腫、造血器腫瘍(血液のがん)などに分類されます(表1)。

表1 がんの分類
分類発生する細胞がんの例特徴
固形
がん
癌※体の表面や臓器の粘膜などを
覆っている細胞(上皮細胞)
大腸癌、肺癌、胃癌、乳癌、
前立腺癌、膵臓癌、肝細胞癌など
  • 周囲にしみ込むように広がる(浸潤)
  • 体のあちこちに飛び火して
    新しいがんのかたまりを作る(転移)
  • かたまりで増える
肉腫骨や筋肉などを作る細胞骨肉腫、軟骨肉腫、脂肪肉腫、
未分化多形肉腫、粘液線維肉腫、
平滑筋肉腫など
造血器腫瘍
(血液のがん)
白血球やリンパ球などの、血管や骨髄、
リンパ節の中にある細胞
白血病、悪性リンパ腫、
多発性骨髄腫など
  • かたまりを作らずに増える
  • 悪性リンパ腫ではかたまりができ、
    リンパ節などが腫れることがある
※ひらがなの「がん」は悪性腫瘍全体を指し、漢字の「癌」は上皮細胞から発生する悪性腫瘍に限って使うとされていますが、特に区別しないこともあります。本表以外の「がん情報サービス 一般の方向けページ」では、原則として、「癌」についてもひらがなの「がん」を使っています。

4.がんの発生と進行

がんの発生と進行について、図2でイラストを使って説明します。多くのがんは、以下の①~⑤の段階を経て発生、進行することが分かっています。

図2 がんの発生と進行
図2 がんの発生と進行
①正常な組織
②正常な組織の中に、遺伝子が傷ついた(変異した)異常な細胞ができる
③異常な細胞の中で複数の遺伝子の変異が蓄積して増殖が止まらなくなり、腫瘍(かたまり)を作る
④浸潤:異常な細胞が、基底膜(上皮と間質の境目にある膜)を越えて広がる
⑤転移:血管などに入り込んで全身に広がる
※上皮に発生したがんがまだ上皮内にとどまっていて、基底膜を越えていないとき、これを上皮内がんといいます。がん細胞が、血管などが多い間質に達していないため、転移していることはほとんどありません。

がん細胞は、細胞の遺伝子に変異が生じることによって発生しますが、正常な細胞ががん細胞になり、浸潤、転移をするようになるまでには、ほとんどの場合、複数の遺伝子変異が必要です(多段階発がん)。これらの遺伝子変異は一度に生じるわけではなく、時間をかけて徐々に蓄積していくことが分かっています。高齢になるとがんになりやすくなるのはこのためと考えられます。

5.がん遺伝子とがん抑制遺伝子

変異はさまざまな遺伝子で起こりますが、変異が生じたときに、特にがんの発生につながりやすい遺伝子があることが分かっています。

細胞の中にある遺伝子は、それぞれ決められた役割をもって働いています。その役割の1つが、細胞の増殖とその抑制です。このような役割をもつ遺伝子に変異が生じると、細胞の増殖をコントロールすることができなくなるため、がんが発生しやすくなります。このような遺伝子には、「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」があります。名前に「がん」とついていますが、いずれもがん細胞だけにあるわけではなく、正常な細胞にもある遺伝子です。

がん遺伝子

細胞を増やす役割をもつ遺伝子に変異が生じると、細胞がどんどん増えて止まらなくなり、がんの発生につながることがあります。このような遺伝子を「がん遺伝子」と呼びます。

がん遺伝子には、EGFR遺伝子、HER2遺伝子、RAS遺伝子など、たくさんの種類があることが分かっています。変異を起こしたがん遺伝子から必要以上にタンパク質が作られたり、変異のあるタンパク質が作られたりすることにより、細胞が無秩序に増殖します。このようなタンパク質などを標的とする薬物療法の研究、開発が進められ、一部のがんでは標準治療になっています。最近では、遺伝子変異などのがんの特徴に合わせて、一人ひとりに適した治療を行う個別化治療も行われています。

がん抑制遺伝子

一方、細胞が増えるのを抑えたり、遺伝子の変異を修復したり、異常な細胞を排除したりする役割をもつ遺伝子もあります。これらの役割をもつ遺伝子に変異が生じると、細胞の異常な増殖を抑制することができなくなり、がんの発生につながることがあります。このような遺伝子を「がん抑制遺伝子」と呼びます。

がん抑制遺伝子には、TP53遺伝子やRB遺伝子、BRCA1/2遺伝子などがあります。がん抑制遺伝子についての研究も進められており、標準治療となる薬物療法が開発されているほか、がんの予防や早期発見などにつながることが期待されています。

関連情報
遺伝子や、遺伝子とがんとの関わりなどについて、紹介しているページです。
がんゲノム情報管理センター 遺伝子とがんの関わり
がんゲノム医療 もっと詳しく 5.もっと詳しく:ゲノムとは、遺伝子とは
遺伝性腫瘍
変異を起こしたがん遺伝子や、そのような遺伝子をもとに作られたタンパク質などを標的とする薬物療法について紹介しています。
がん医療における遺伝子検査 もっと詳しく 1.個別化治療とがん遺伝子検査
薬物療法 もっと詳しく 2.薬物療法で使われる薬の種類 2)分子標的薬
癌治療学会が公開している一般向けのミニ講座です。
日本癌治療学会 がん治療の案内板 大人のがん講座
学校でのがん教育をサポートするために文部科学省が作成、提供している教材です。がんという病気や、がんに関連するさまざまな情報について掲載されています。
文部科学省 がん教育推進のための教材(令和3年3月 一部改訂)

作成協力

関連情報
編集委員・作成協力者・作成委員【2023年度のご協力者】
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がんという病気について」外部サイトへのリンクを開く
更新日2025.04.09
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