プロフィール
ひとり暮らし、千葉県在住。IT業界でシステムエンジニアとして働いている。
35歳のときに、会社の健康診断で陽性反応が出たため精密検査を受けた結果、結腸がん(S状結腸、ステージ0)と診断された。現在(2024年取材時点・46歳)は治療を完了し、経過観察中。結腸がんのほかにメタボリックシンドロームの診断も受けており、がんになったことをきっかけに食生活など健康に対する意識が変化したとのこと。
ステージ0の大腸がん(結腸がん)を経験したM. T.さん。がんが見つかる前は脂っこい食べ物を好み、健康に対する意識はほとんどなかったけれど、がんなどの病気を経験したことで、考え方や生活が大きく変化したといいます。どのように考え方が変わっていったのか、またそれらを行動に移すためのポイントについて教えてもらいました。
食生活を見直したことで健康的に10kgの減量に成功
―― がんを経験したことで、食生活への意識が変わったというお話を伺いました。当時の状況を教えてください。
30代中盤ぐらいから肥満体型になって、結腸がんのほかにメタボ(メタボリックシンドローム)にもなりまして…。特定保健指導も受けて、ここ1年半ほどで10kg痩せました。
―― どのようにして10kgも減量することができたのでしょうか?
主に意識したのは食生活の改善ですね。体脂肪やBMI、新陳代謝などの数値も計測できる体組成計を購入したこともよかったと思います。自分の新陳代謝を意識して、消費カロリー以上に食べすぎないようにカロリー計算をするようになりました。
メタボリックシンドロームと診断されたこともそうですが、体型的にもおなかが出っ張ってきて、自分でもさすがにもうこれはまずいなと感じたことも大きいですかね。カロリー計算をして、今までよく食べていた揚げ物などは極力控えて、その分、根菜類を食べるようにして。その結果、気がついたら10kg痩せていたという感じです。
標準体重に戻すために10kg痩せることが目標だったのですが、短期間で痩せるのは難しいということはわかっていたので、最初から長期戦で考えていました。
今もまだ続けているのですが、毎日体重の記録をつけています。記録していると、体重の維持ができていることを“見える化”することができて、やる気やモチベーションにつながってくるところがいいですね。
例えば、家系のこってりしたラーメンを食べると次の日1kg増えるなとか、糖分多めの食事にしたら2kgも増えてる、とか。結構如実に体重に表れるので、最近は昼にガッツリ食べて、その分、夜は少し軽めのメニューにするなど調整するようになりました。
2年ほどかけて自分に合う食事バランスをつかんできたので、今のところリバウンドすることもなく過ごせています。ただ、毎日記録をつけるのは面倒ではあります。でも太りたくないので…(笑)。
ちなみに体重の記録は、健康保険組合が運営しているWebサイトのサービスを活用して、スマホで管理しています。自分の健康アルバムのようなものですね。
結腸がんの前には慢性胃炎も経験
―― 体重管理のほかにも、ご自身でケアしたり気をつけたりしていることなどはありますか?
結腸がんが見つかるよりも前に、ピロリ菌で胃が荒れて、慢性胃炎になったこともあるので、それ以降胃のケアにも気をつけています。
健康診断の胃の検査で毎回陽性と判定されてしまうのですが、ピロリ菌を除去したあと10~20年経たないともとの胃の状態に戻らないから仕方がないと言われているので、バリウム検査と胃カメラ検査(胃内視鏡検査)を毎年交互に受けるようにしています。
胃炎に結腸がんにと、いろいろありましたが、当時を振り返ると毎日のようにつけ麺やラーメン、揚げ物もよく食べるなど、好き放題していたことも影響しているのかなと思います。
手遅れになる前に。検査を定期的に受ける理由
―― 定期的に検査を受けているということですが、検査を受けるにあたって気をつけていることなどはありますか?
検査を受けること自体は全然問題はないです。鎮痛剤を打って意識のない状態で受けるので、受けるだけなら毎年でもいいぐらいです。
ただ、検査を受けるための準備が大変なんです。胃カメラの場合は、前日の夜9時くらいから絶食をしなければいけない。大腸の内視鏡検査の場合は、2時間以内に2リットルの下剤を飲まなければいけない。これが非常に大変なんです。
人体の構造上しょうがないとわかってはいるのですが、やっぱり面倒くさいといいますか、おっくうだなと思ってしまいますね、非常に。
―― おっくうでも検査を続ける理由を教えてください。
異変を放置してしまうと、気づいたときにはポリープが大きくなってしまう可能性もありますよね。せっかくこれまでケアしてきたので、手遅れになるよりかは、面倒でも検査をしたほうがいいんじゃないかと考えるようにしています。次の内視鏡検査も2025~2027年に受ければいいのですが、先延ばしにするよりかは2025年に時間が取れれば行ってしまおうかなと思っています。検査を受ける病院も、通いやすいという理由で近所の病院を選びました。
検査に対する意識も、がんを経験したことで変わりましたね。
でも、胃カメラは先生の技術によって当たりはずれ*があるので、毎年受けるのは気が重いといいますか…。バリウム検査と交互にするなどして調整しています。
* 胃カメラ検査の安全性や診断精度が担当する医師によって大きく変わるという意味ではなく、検査時のつらさの感じ方が医師の内視鏡操作の仕方や検査方法(経鼻・経口)、患者の体質や緊張状態などによって異なる場合があることを指しています。
―― 検査のつらさや面倒くささを軽減するための、自分なりの工夫みたいなものはあるのでしょうか?
もうそこは、気の持ちようだと思います。「手遅れになるくらいだったら、今検査を受けるほうがいいんじゃない」という感じですね。「検査を受けなくてもいいけれど、放置して、あとになって困るのは自分でしょ」って。そう考えたら「じゃあ、ちょっとがんばって受けるか」と考えられると思うんです。自分で自分に言い聞かせるようにしています。
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【会社の健康診断から数年後にがんが発覚。「健康」の大切さに気づくまで】


