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体験談
大腸がん

会社の健康診断から数年後にがんが発覚。健康管理の大切さに気づくまで

#精密検査#内視鏡治療#定期検査
公開日2026.07.31
お名前
M. T.さん
性別
男性
罹患時の年齢
30代
がん種
大腸がん
プロフィール

一人暮らし、千葉県在住。IT業界でシステムエンジニアとして働いている。
35歳のときに、会社の健康診断で陽性反応が出たため精密検査を受けた結果、結腸がん(S状結腸、ステージ0)と診断された。現在(2024年取材時点・46歳)は治療を完了し、経過観察中。結腸がんのほかにメタボリックシンドロームの診断も受けており、がんになったことをきっかけに食生活など健康に対する意識が変化したとのこと。


ステージ0の大腸がん(結腸がん)を経験したM. T.さん。がんが見つかる3~4年前から、血便の症状や健康診断での便潜血検査で陽性反応などの兆候があったものの、数年間放置していたとのことです。がんが見つかった経緯から治療の流れ、またがんを経験したことで変わったことなどについて話を聞きました。


陽性反応から数年後に見つかった結腸がん

―― がんが見つかったときのことを教えてください。

毎年受けている会社の健康診断がきっかけでした。便潜血検査(検便)で陽性反応が出ていたんですけど、実は当時、排便のときに多少血が混ざっているなと自分でも感じることはありました。でも、それ以外は自覚症状もないし、血も切れ痔のせいかもしれないと思い、放置してしまったんです。

そして3~4年連続で陽性反応が続いたことで「さすがにこれはまずいぞ…」と思うようになり、精密検査(大腸内視鏡検査)を受けようと。

放置してしまったのがよくなかったのかもしれませんが、気づいたときにはポリープが20mmの大きさに巨大化していました。

そして病理検査の結果、35歳のときにステージ0の結腸がん(S状結腸)と診断されました。

がんだと伝えられたときはショックでしたね。「まじか!」と思いました。大腸ポリープは良性のものが多いという話を聞いていたので、結果が出るまでは「別にポリープぐらいどうってこともないだろう」と軽く捉えていたのですが、悪性と聞いたときはやはり衝撃を受けましたね。

あとは、検査の結果が出るまで2週間ほどでしょうか。結構時間がかかったことを覚えています。

―― 治療はどのような方法で行いましたか?

内視鏡を使ったポリペクトミー*という方法で切除してもらいました。

先生からは資料をもらい、自分のがんの状態について説明してもらったのですが、「ステージ0でリンパ節への転移もなく、がんは問題なく切り取れたから、また定期的に内視鏡検査を受けてくださいね」とのことでした。

* 内視鏡の先端からスネアと呼ばれる輪状の細いワイヤーを出し、病変を締め付けて、高周波電流で焼き切る方法。内視鏡的ポリープ切除術ともいいます。

―― 内視鏡による切除治療を行い、現在はほぼ完治という状況でしょうか?

切除した3年後に再度、内視鏡検査をして、またポリープが見つかったので切除したのですが、そのときは切除部分を留めていたクリップが外れて下血してしまい、3日くらい入院しました。

それ以降も経過観察の内視鏡検査を5回ほど受けましたが、今のところ再発もなく、予定していた治療も完了しています。

病気になったことで変わった健康への意識

―― がんを切除したあと、生活への影響や変化はありましたか?

以前はかなり乱れた食生活を送っていたのですが、がんが見つかってからは食事内容を意識するようになりました。30歳くらいのころは外食することも多かったですし、揚げ物やつけ麺など、油分の多い物やこってりした味付けの物もガンガン食べていたので、今思えばそういう食生活もよくなかったのかもしれません。

がんになったことがきっかけで、今は健康志向になり、暴飲暴食もほとんどすることなく過ごしています。定期的に受けている内視鏡検査も、今のところ何事もなく済んでいるのは、食生活を見直したことも少しは影響があるのかなとも思っています。

ただ、去年の健康診断の結果では血圧が若干高めという結果が出てしまいました。B判定なのでそこまで大ごとというわけではないのですが、胃や腸が関係しているのではないかと考えています。

うちは家系的に、消化器官がそんなに強くはないのかもしれません。祖父が胃がんを経験していたこともあり、遺伝的な影響もあったりするのかもしれないですね。

実際、僕も結腸がんになる前に萎縮(いしゅく)性の慢性胃炎になったこともあるので、大腸の検査と併せて胃カメラ検査(胃内視鏡検査)も定期的に受けるようにしています。

―― がんなどの病気を経験して、自分の体にとって必要なことに気づいたということでしょうか?

がんが見つかったことが、ある意味転機になったと思います。変な話ですが、病気になったことで健康意識が高まった感じです。実際になってみないと気づけないことも結構あるのかなと思います。

あと、がんになって感じるのは、検査はおっくうで面倒くさいと感じることも多いとは思うのですが、きちんと受けたほうがいいと思います。やはり検査してみないことには、自分の体がどうなっているのかわからないですからね。放置して手遅れになるよりは、ちゃんと定期的に検査したほうがいいですよね。

自分自身も、定期的な胃カメラでの検査は続けていくつもりですし、また近いうちに(大腸)内視鏡検査も受ける予定です。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
監修者の写真

1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

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