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体験談
大腸がん

直腸がんの発覚と治療 ~初めての入院生活とストーマづくりを経験して~

#医師との会話#手術#ストーマ
公開日2026.04.07
お名前
Y. K.さん
性別
男性
罹患時の年齢
50代
がん種
大腸がん

プロフィール

沖縄県出身で、娘と東京で2人暮らし(妻、息子は沖縄で暮らしている)。会社員(トレーラーの運転手)。
2019年4月、下血がきっかけでステージ1の直腸がんが発覚(当時47歳)。東京の病院に入院し、がんの切除とストーマの造設を行う。現在(2024年取材時点)は数カ月おきに検査を受けながら、経過観察中。


2019年、自宅での下血をきっかけにステージ1の直腸がん(大腸がん)が見つかり、切除手術とストーマ造設を経験したY. K.さん。がんが見つかったときのことや入院中に経験したことについて、手術後まもなく5年というタイミングで、詳しく教えてもらいました。


夜に下血を繰り返し、救急搬送された

―― がんが見つかったときのことを教えてください。

2019年1月、下血の初期症状があったことがきっかけです。東京から沖縄に帰ってきていたとき、夜中に下血し、夜間病院に行ったのですが、そのときは痔と診断されて、飲み薬と塗り薬をもらって終わりました。東京の自宅に戻った後も2週間おきに下血を繰り返していたのですが、お尻を拭いても痛くないこともあり、誰にも相談できずに様子を見ていたんです。

でも4月、仕事から帰って30分おきに3回下血を繰り返したら、貧血で倒れてしまって…。倒れたときに思い切り後頭部を打って意識をなくしてしまいました。一緒に住んでいた娘が救急車を呼んでくれて、救急車が到着するころには意識は戻ったのですが、娘はすごく動揺していたようです。

病院に着いて頭のレントゲン検査と、夜間救急の医師に肛門を触診してもらい、一度自宅に帰りました。翌日会社に事情を説明して再度病院に行き、外科専門の院長先生に触診してもらいました。

そこで直腸にしこりがあることがわかって詳しく検査をすることになりましたが、触診の時点で「ちょっとこれはがんっぽいね」ということで、がんである前提でさまざまな説明を受けました。大腸内視鏡検査を受けたあと、5月のゴールデンウィーク明けにステージ1の直腸がんの診断が正式にあり、早めの手術をすすめられました。

ステージ1の直腸がんの診断。手術とストーマの造設を決めた

―― 先生からは具体的にどのような説明を受けましたか?

先生からは「直腸の壁は何層にもなっているが、がん細胞が入り込んでいるのはそのうちの1層だけ。だから今のうちに取り除いたほうが、安心して長く生活できますよ」という話でした。また、がんの部分だけを取り除いても再発する可能性が高いためまわりを大きく切り取る必要があること、そうすると直腸がなくなってストーマ(人工肛門)になるとのことでした。

私はトレーラーの運転手をしていて、その仕事のスタイルについて話したところ「大腸を肛門につなぐこともできるけど、オムツ生活になる。職業柄オムツだとしょっちゅうトイレに行く必要があるので難しいのではないか。だったらストーマのほうが見た目は気になるかもしれないが、ある程度便をためておけるので、私はおすすめします」とはっきり言われました。

ほかにも選択肢がないのかももちろん尋ねましたが、がんができている場所が場所だけに難しいということでした。この説明を受けてから家族とも話し合い、手術を受けることに決めました。やっぱり仕事を続けるのであれば、ストーマしかないだろうなという気持ちでしたね。

切った腸の長さに驚いた

―― 入院して手術を受けたときのことを教えてください。

2019年5月に入院し、翌日に手術で30cmほど腸を切除し、ストーマを造設しました。切除してホルマリン漬けにした自分の腸の写真を実物大にカラーコピーしたものを見せてもらったのですが「こんなに切ったんだ!」と自分でも驚きましたね。

入院中、一番つらかったのはトイレです。病室がトイレのある個室だったので自由に行けたものの、お尻を切ったので立つときも痛いし、おなか全体も痛いし、うまく便器に座ることができませんでした。

また手術時に挿入していた尿管を抜いたあと、尿がどれくらい出ているかを自分でノートに記録していたのですが、膀胱(ぼうこう)がうまく機能していなかったのか尿をためることができなくて、夜中もトイレに行っていました。

さらに、傷口に膿(うみ)がたまってしまって、高熱が2~3日続いたのもつらかったですね。先生に伝えて、傷口をほどいて膿を出してもらったらすぐによくなりましたが…。

「手術をして悪い部分を取ればいい」とはよく言いますが、体力がある若いうちじゃないと無理だなと。初めて手術と入院を経験して実感しましたね。

入院期間は3週間。ストーマの説明も受ける

―― 入院中の医療者とのやり取りで、ほかに印象に残っていることはありますか?

入院期間は3週間ほどだったと思います。先生からは早くて2週間、遅くて1カ月半ほどと言われていたので、事前に聞いていた目安通りでした。会社は4カ月くらい休みましたが、社長のお母様が大腸がんに罹患されていたこともあり、闘病への理解をいただけたのでありがたかったです。

入院中はストーマのケアについても説明を受けました。ストーマにはいろいろなメーカー、形、色のものがあって、いろいろ試しました。どれにしたらいいか迷いましたが、最終的に便が丸見えにならない袋のもので、ガス抜きができるタイプを選びました。

ストーマをつくる場所決めは看護師さんが2人がかりで、30分くらいかけて対応してくれました。自分はどこでもいいよと言ったのですが、一生ものだからということで、すごく悩みながら印をつけてもらったことを覚えています。

まもなく手術から5年。定期的に検査を受けながら経過観察中

―― 現在の状況について教えてください。

退院してからは仕事をしながら経過観察をしていて、(手術をしてから)2024年5月で5年が経ちます。数カ月おきに病院で血液検査やCT検査、大腸内視鏡検査を受けていて、数値に異常なく現在に至っています。ほか、健康診断の結果から胃の内視鏡検査も一緒に受けています。

がんのステージにもよると思いますが、今は医療技術も発達して、がんは克服できる時代だと聞いています。だから私も死ぬときはしょうがないと思いながらもやっぱり長生きしたい…という思いで、こまめに病院で検査を受けています。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
監修者の写真

1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

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