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体験談
胃がん

がんになって知った優しさ。「人のために」を原動力に、家族そして自分も大切に

#病気を伝える#定期検査#食事#治療中の生活
公開日2025.12.02
お名前
M. H.さん
性別
女性
罹患時の年齢
50代
がん種
胃がん

プロフィール

夫婦と息子(3人兄弟の末っ子)との3人で暮らす。群馬県在住。主婦業のかたわら、20年近く自治体のボランティア活動にも参加し、今は体の不自由な夫のケアもしている。

2015年(当時52歳。今は独立している長男・次男も一緒に5人で暮らしていた)に市のがん検診でステージ3の胃がんが見つかり、胃の4分の3を切除。その影響で15kgの体重減少を経験。その後は抗がん剤治療を経て、経過観察中となり、現在は血液検査、胃カメラ、CT検査を1年に1回ずつ受けている。


52歳のとき、知人の死をきっかけに市の検診を受けたことで胃がんが見つかったM. H.さん。胃の切除手術や抗がん剤治療を経験するなかで、家族やまわりの方とどう接してきたのか、またがんになったことで気持ちや生活がどのように変化していったのか語ってもらいました。


家族への告知、次男の涙

―― 家族には、がんのことをどのように伝えましたか?

うちの子は男兄弟で、あまり感情的なタイプでもないので、お母さん死んじゃうかもって言ったら「死なねーよー」と返ってくるぐらいで(笑)。なので、家族にどう伝えようかと悩んだりすることはありませんでした。

でも、男の子だから、感情を見せないようにしていたというのが本当のところかもしれないですね。実は、次男(当時19歳)は消防署に勤めているのですが、私もその消防署には前から縁があってボランティアに参加していたので、職場には私のことを知っている方も多かったんです。私ががんになってボランティアに行けなくなったので、次男は「うちのおかんは、がんなんだ」ということを職場の方に伝えていたらしいんです。(※涙ぐみながら話す)

(ボランティアに復帰したときに)私はそれを聞いて「でも家族には全然心配されてないからさ」と返したら、職場の方が「いや、そのとき〇〇くん(次男)は涙をこぼしていたよ」と教えてくれて…。本当は、心配してくれていたのかなと思います。

―― 家族以外のまわりの方にがんと伝えたときは、どのような反応でしたか?

心配してくれて、なかには私のためにとフルマラソンに参加した子もいます。「(私が)手術で大変なときだから、自分も大変なことにかけてみる」と言ってくれて。

市のボランティアをきっかけに知り合った子で、年齢は一回りくらい下だと思うのですが、うちの息子たちはあまり頻繁にはお見舞いに来ないタイプだと知っていたこともあって、よく病室にも来てくれました。うれしかったですね。

検査は不安を解消するための手段

―― 経過観察中の今も、がんに対する不安は感じていますか?

例えば体に痛みを感じたとき「あぁ、これは骨のがんなのかな」とか、咳(せき)が出たら「肺にがんが転移しているのかな」とか、何かあるたびにがんと結びつけて考えてしまうところはありますね。

その不安を解消するためにも、年に1回は必ず胃カメラとCTを使った検査を受けています。血液検査も半年に1回くらいの頻度で受けています。主治医の先生からも、検査は受けたほうがいいと言われているので、とくにいつまで続けるかなどは決めずに、健康診断のような感覚で毎年検査を受けています。

胃を切除したことで変わった食生活

―― 食事で気をつけていることはありますか?

退院後、家に帰ってしばらくの間は、少し柔らかめなものを食べるようにしていました。ご飯もちょっと柔らかめに炊いたり。でも今は普通に何でも食べています(笑)。

ただ、肉、とくに豚肉なんかは食べづらくなりましたね。ちょっと食べるだけでもすぐに胃にくるというか、「あぁ、食べちゃったな」という重たい感じがするので、あまり食べないようにしています。あと、油物も食べる量を控えるようにしています。

胃を切除する前は、胃もたれを感じることなんてほとんどなかったのですが、今は肉や油物を食べると胃がもたれるし、のどの奥が酸っぱいような、チリチリする感じがするので、食べすぎないように気をつけています。

あと、もともと食べるスピードはそれほど速くないほうだと思うのですが、手術直後の頃はやっぱりまだ怖さもあって、なるべくたくさんかんで食べるようにしていました。今はもうそこまで意識せず、今まで通りのペースで食べていますけどね。

―― 食事以外で、運動など何か意識して取り入れたことはありますか?

激しい運動はしていないのですが、天気がいい日は外に出て歩くように心がけています。

私が住んでいる地域は車社会なので、運動不足解消のためにも手術前から歩くことを習慣にしていました。以前は毎日10,000歩以上歩いていたのですが、今は8,000〜8,500歩を目標にしていて、大体平均5,000歩くらい歩いていますね。

「人のために」が原動力に

―― がんを経験したことで、気持ちの変化はありましたか?

誰かのサポートをすることが楽しくなったと感じています。

今、ボランティアで地域の子育てのサポートに参加しながら、家では体が不自由な夫の面倒を見て、実は他にも半身不随の知り合いのおばさんの面倒も見ています。子どもの面倒を見ながら元気をもらって、その元気なパワーを、私を通してまた夫や知り合いのおばさんに分けているような感覚ですね。人のために、自分が何かできるということに喜びを感じています。

そのためにも、毎日を大事にしようと思っています。ダラダラ過ごすこともできないので、例えば昼寝をする時間があるなら何かしようというように考えて、動くようにしています。

今日もおばさんのためのおかずを作って届けてきました。その方は母の友人で親族というわけでもなく、頼まれているわけでもありません。そのおばさんには娘もいるのですが、今では私のことを娘以上だと言ってくれています。人のために、自分が元気でいる。ハリのある日々を過ごせていると思います。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
監修者の写真

1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

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