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体験談
大腸がん

ステージ3を経験し、がんサロン・患者会の運営側として活動するまで

#がんコミュニティ
公開日2024.02.20
お名前
K. K.さん
性別
男性
罹患時の年齢
20代
がん種
大腸がん

プロフィール
2014年2月、当時26歳という若さでS状結腸がんを罹患。罹患と同時期に結婚をし、現在は妻とふたり暮らし。罹患当時はステージ2のS状結腸がんと一次診断されていたが、術後の病理検査で27カ所のリンパ転移が見つかりステージ3Bと確定。術後の抗がん剤治療をきっかけに、食生活を見直し、運動や職場環境を改善するなどで、罹患時から30kg減量したほか、フードコーディネーターなどの資格も取得。自身のライフスタイルが大きく変わり、2019年3月に完治(通院終了)。
現在は自身の経験を活かして、ほかの患者さんが前向きに治療に向き合えるようにと患者会やがんサロンの運営に励んでいる。


26歳のとき、結婚に向けた両親顔合わせの食事会の直前にがんが見つかったK. K.さん。大腸がんに罹患し、がんサロンに参加したことをきっかけに、今では複数のがんサロンや患者会の運営に携わっています。がん患者さんがどのようにサロンや患者会を活用しているのか、K. K.さんが運営に携わるようにまでなったきっかけは何なのか、語ってもらいました。


がんの経験から、がんサロンや患者会の運営に携わる

―― がん患者さんのためのサロンや患者会で活動されていると伺いました。具体的にどのような活動をされているのか教えてください。

現在いくつかのがんの患者会やがんサロンの運営に携わっています。

ひとつは茅ヶ崎・湘南エリアで活動しているがんサロンです。月2回ほど開催しています。

また、茅ヶ崎にあるクリニックで、がん患者さんのピアサポート相談にも参加しています。

サロンでは患者さんやご家族同士が複数人でお話ししますが、ピアサポートは一対一で悩みや不安を相談できる場で、がん患者さんやそのご家族などが無料で活用することができます。

そして、茅ヶ崎・湘南エリアのがんサロンの関連団体として、2023年5月から始まった「乳がんの患者さんや家族などをサポートする団体(茅ヶ崎・寒川エリア)」の運営にも携わっています。茅ヶ崎や寒川では乳がんの検診率がとても低いので、検診率を上げることを目的とした団体です。

個人としても、コロナ禍によって対面でがんサロンの実施ができなかったことから、自分でがんサロンの運営もしましたし、最近では、社員の健康診断や再検査を促された後の受診率などを向上させるために健康経営を取り入れている企業も増えているので、その研修の一環として講演会に呼ばれてお話をすることもあります。

がんサロンや患者会はがんと向き合うための手段のひとつ

―― がんサロンや患者会の場を、がん患者のみなさんはどのように活用しているのでしょうか?

例えば、以前お会いした方の話ですが、家族にも友人にもがんに関する悩みは話しづらいし、病院の先生とのやりとりも短時間で必要なことを聞くだけで終わってしまうので、がんのことについて気軽に話せる人がいない、と悩んでいる方がいました。

がんサロンや患者会のような場であれば、みんな同じようにがんという病気を抱えていて、その話題について自分も話せるし、他の人の話に共感することもできます。そういうやり取りができることが、がんサロンや患者会に参加するメリットだと感じている方が多いですね。

あと、副作用への不安を感じている方も多いのですが、がん種やステージなどによって症状は異なってきます。でも、つらくて悲惨な状況を頭の中で想像してしまい、漠然とした不安を感じてしまっている方も少なくありません。

実際には、副作用は人によって症状が出ないこともあるし、薬で抑えられることもある。医師に相談することで治療内容を変更することもできたりします。サロンなどの場でいろいろなケースを聞くことで、不安をやわらげることにもつながると思います。

他にも、治療後の再発や転移への心配なども含め、がん経験者の中には何かしらの不安を抱えている方たちが多いのですが、そういう方たちががんサロンや患者会の場に来て話すことで不安をリリースしていく。そこで解決することだけが目的ではなく、言える場所があるということに意味があると感じています。

―― 確かに、がんに関する悩みはさまざまですよね。また、その悩みを解決するための情報もたくさん存在していますが、その中から自分にとって必要な情報を取捨選択することは簡単なことではないと思います。何かコツなどがあれば教えてください。

〇〇が良いと聞いたらそれに飛びついてみたり、逆にだめと言われたらすぐ離れてみたり、思い込みが激しいタイプの方は思考がふわふわしがちなので、そのような状態で、自分ひとりで正しく情報を取捨選択することは難しいのではないかと個人的には思います。

そういう場合は、サロンや患者会でいろいろな人の話を聞いてみることもひとつの解決手段になるのではないでしょうか。

例えば、旦那さんが抗がん剤治療をしていて、ごはんを食べられない状況だとします。奥さんとしては、こんなときだからこそ食べなきゃいけないと思い無理やり食べさせようとして、でも(旦那さんが)食べなくてストレスになってしまう。

そういうときにサロンで「食べたくなかったら食べなくてもいいし、旦那さんの気持ちに寄り添ってあげることが大事だと思いますよ」と言うことで、無理に食べさせる必要はないと気づけることもあります。

自分でも気づかないうちに考え方が固執してしまっている方も多いのですが、他の方の考えを聞くことで視野が広がります。そうすると、おのずとキャッチできる情報も違ってくると思います。

がんサロンでの忘れられない出来事

―― どのようなきっかけで、がんサロンや患者会の運営に携わるようになったのでしょうか?

初めて(患者の立場として)がんサロンに参加したとき、70代ぐらいの車椅子に乗った女性も参加していたのですが、抗がん剤治療をしている最中ですごく痩せ細っていました。「どんどん自分が弱っていってて、でもまた明日から治療が始まるの」と、泣きながら話されていて…。

でも、その方に対してあえてふざけて笑わすようなことを言ってみたり、和ませようと思って「自分は副作用がつらいときにお酒を飲んだり、たばこを吸ったりしてましたよ」という話をしたりしたんです。

そうしたら、帰る頃にはその女性がすごく笑顔になっていて「K. K.さんのおかげで前向きに治療に取り組めます」と言ってくれました。

その方は翌月もサロンに来ていたのですが、なんと、またサロンに来られるように歩く練習をして、この1カ月体力を落とさないようにがんばって、それで「今日また来ました」と言ってくれて。

その体験があったことで、がんで悩む人をひとりでも減らす活動をしていくために、僕自身ががんになったんじゃないかとまで考えるようになりました。それがボランティア活動を始めるようになったきっかけです。

―― 普段の活動で気持ちがたかぶるときはありますか?

先ほどお話しした女性のように、初めて参加された方から感謝されることはよくあります。「参加して本当によかった」と言ってもらえたときは、活動をしていてよかったと感じる瞬間ですね。

それから、自分は盛り上げ役をする場合もありますが、参加した人たち同士で盛り上がっているときは、(相談役である)自分は黙っていることもあります。そういった「集まった方たちが楽しんで盛り上がれる場」を作っていくことにも喜びを感じています。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
監修者の写真

1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

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