Q.胃の切除後に起こる「胃食道逆流症」とはどのようなものですか?
A.胃食道逆流症とは、胃酸や食べたものなどが胃から食道に逆流して、胸やけなどの不快な自覚症状を感じたり、食道の粘膜などが炎症を起こしたりすることをいいます。
本来は、食道と胃の間のつなぎ目にある筋肉が、胃酸や食べたものなどが食道に逆流しないように防ぐ役割を担っています。しかし、胃を切除してその機能が弱まると、胃液や腸液、胆汁などが食道に逆流しやすくなってしまい、症状が表れます。
胃の入り口である噴門(ふんもん)側を摘出した人にみられることが多いですが、胃の出口である幽門(ゆうもん)側を切除した場合にも起こることがあります。
胃食道逆流症には、大きく分けて3つのタイプがあり、問診や内視鏡検査によって診断されます。
胃食道逆流症のタイプ
①自覚症状はあるが、食道粘膜のただれがないタイプ「非びらん性胃食道逆流症」
②自覚症状があり、食道粘膜のただれ(食道炎)があるタイプ「症状のある逆流性食道炎」
③自覚症状がなく、食道粘膜のただれ(食道炎)があるタイプ「症状のない逆流性食道炎」

Q.具体的にはどのような症状が出ますか?
A.個人差はあるものの、自覚症状としては以下のようなものが挙げられます。
症状例
- 胸やけ
- 胃液がこみ上げてきて酸味や苦味を感じる
- 吐き気
- 胸がつかえる
- ゲップがよく出る
- 背中の痛み など
※前のQ&Aにある①②のタイプに共通してみられる症状
ほかにも、咳(せき)やぜんそく、のどの炎症や声のかすれなど、食道に直接関係しないような症状が表れることもあります。さらには食欲不振や睡眠障害などにもつながることもあります。
場合によっては、逆流した物が気道に入ってしまい、誤嚥性(ごえんせい)肺炎を起こすこともあるので注意が必要です。
Q.症状が出た場合、どのように対処すればいいでしょうか?
A.応急処置としてコップ1杯の水を飲むことで、食道についた消化液が洗い流され、症状が軽減することがあります。
しかし、慢性的に胃食道逆流症の症状が出る場合は、病院での治療と食生活を含めた生活習慣の改善が必要となります。
病院での治療としては、自覚症状や炎症の程度に応じて、胃酸の分泌を抑える薬や酸を中和する薬などが処方されます。それでも効果がみられない場合は、消化管運動を改善する薬や漢方薬などを併用することもあります。
手術が必要になることもあるので、症状が続く場合は早めに病院に相談するようにしましょう。
生活習慣の改善については、次のQ&Aの内容をご確認ください。
Q.症状が出ないように対策することはできますか?
A.食事の取り方を意識したり、おなかを締め付けないようにしたりするなど、逆流を引き起こす原因となるようなことは避けるように気をつけましょう。
食生活でのポイント
- 食べすぎないよう食事量に気をつける
- 糖質の多いもの(チョコレート、パンなど)は取り過ぎないようにする
- アルコール、コーヒー、炭酸など刺激の強い飲料は控える
- 就寝直前の食事は控え、就寝の2~4時間前までに済ませる
生活習慣でのポイント
- 腹部を締め付けない服を選ぶ
- 前かがみの姿勢はできるだけ避ける
- 横になるときは上半身を高めにする
- 肥満の場合は減量する
- 禁煙する
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