ストーマを保有していることで、乗り物を使って外出することに不安を感じる方もいるでしょう。そこで今回は、オストメイト(ストーマ保有者)の乗り物移動が少しでも快適になるよう、気をつけるべきポイントについてお話しします。
Q. 外出や旅行をするとき、必要な持ち物はありますか?
A. 外出をする際は、短時間であっても交換用のストーマ装具や着替え用の下着を携帯する習慣を身につけましょう。
特に旅行で長時間飛行機や船に乗るときなどは、必要な物をすぐに手に入れることが難しい場合もあるので、装具はいつも使用している枚数よりも多めに用意しておくと安心です。
外出時の持ち物一覧
- ストーマ装具(近場への短時間の外出時:1枚、旅行など長時間の外出時:必要数+2~3枚)
※フリーカットの面板を使用している場合は、事前に穴をカットしておくとよい - 交換時に使用している剥離剤・洗浄剤・被膜剤などのストーマ用品
- 廃棄用のビニール袋
※防臭のゴミ袋や臭いを遮断できるジッパー付きの袋がよい - ストーマまわりを洗浄するための清拭(せいしき)剤や拭き取るためのシート(ガーゼやおしり拭き、ウェットティッシュ)
※水を使わずに拭き取るだけでよいタイプのものがおすすめ - 交換時に衣類を留めておく洗濯ばさみやクリップ
- 着替え用の下着(近場への短時間の外出時:1枚、旅行など長時間の外出時:着替え用+2~3枚)
- 保険証・身体障害者手帳
- 使用している装具のメーカー・商品名と商品番号などを書いたメモ
Q. 車で移動するとき、シートベルトはどのように着用したらいいでしょうか?
A.シートベルトがストーマや装具を圧迫しないように注意し、間にタオルやクッションを挟むとよいでしょう。
どうしてもシートベルトをつけることが難しい場合は?
全ての座席でシートベルトを着用する義務があるのですが、道路交通法では例外ケースが次のように定められています。
「その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。」
※ 道路交通法 第七十一条の三(普通自動車等の運転者の遵守事項)
やむを得ない理由としては次のように記されています。
「負傷若しくは障害のため又は妊娠中であることにより座席ベルトを装着することが療養上又は健康保持上適当でない者が自動車を運転するとき。」
※ 道路交通法施行令 第二十六条の三の二(座席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除)
しかし、自分の命を守るためにもシートベルトはとても大切なものです。どうしてもシートベルトをつけることが難しそうな場合は、一度主治医や看護師に相談してみましょう。
車移動で他に気をつけるべきことは?
車で外出するとき、荷物をトランクに入れる人も多いかと思います。しかし、夏の暑い時期などは、高温で皮膚保護剤が溶けて変形する恐れがあるため、車のトランクなど高温多湿になる場所にストーマ装具を長時間保管することは避けましょう。
Q. ストーマを装着したまま飛行機に乗っても大丈夫ですか?
A.問題ありません。ただし、機内への持ち込み制限など、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
持ち物について
機内には、はさみなどの刃物は持ち込めないため、フリーカットの面板を使用している場合は事前に穴をカットしておきましょう。
他にもスプレータイプの剥離剤や被膜剤、液体の洗浄剤など、持ち込めないものもあるので、利用する航空会社の決まりを事前に確認するようにしましょう。
交換用の物品はスーツケースだけでなく、機内持ち込み用のバッグにも入れておくと安心です。
機内で快適に過ごすために
搭乗前に排泄物はトイレに流しておきます。
また上空では、機内の気圧の変化でストーマ袋内の空気が膨張することがあります。ガス抜きフィルター付きのストーマ装具を使うなどして、袋の空気をこまめに抜くようにしましょう。
快適に過ごすためにも、機内ではガスの発生しやすい食品や飲料水は過度に摂取しないように気をつけましょう。
Q. 外出先でストーマを洗いたいとき、まわりの目が気になります
A.オストメイト(ストーマ保有者)のための設備がある多機能トイレには「オストメイトマーク」が付いており、駅や病院などの公共施設を中心に設置されています。

オストメイトマークが付いた対応トイレには、排泄物の処理、ストーマ装具の交換、ストーマまわりの肌の洗浄・清拭(タオルなどで拭いてきれいにする)、衣服や使用済み装具の洗濯・廃棄などができる設備が備わっています。
アプリやWebサービスで設置場所を調べることができるので、公共交通機関や高速道路のサービスエリアなど、事前にオストメイト対応トイレがある場所を調べておくといいでしょう。
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