がんの治療法は人それぞれ異なります。様々な選択肢の中から、納得して治療方針を決めるにはどのようなことを心がければよいのでしょうか。
主治医との治療方針についての相談をどのように進めているのか、がん経験者へのアンケート調査をもとに紹介していきます。
最初の治療方針の相談を進めるために行ったことは?
まずは、主治医と最初の治療方針の相談を進める上で行ったことについて、michitekuががん経験者の方(全国20~70代の男女・治療中も含む)1,500人に実施したアンケート結果から見ていきます。
出典:株式会社michiteku「がん患者さんの治療方針検討に関する実態調査」2022年3月実施 回答数:がん経験者1,500人(複数回答)
上位には、「インターネットでがんに関する情報サイトを閲覧した(50.3%)」「家族や知人と話をした(47.7%)」「病院で渡された資料を読んだ(44.0%)」という回答が並びました。その他にも「インターネットでがん経験者のブログや記事を読んだ(27.2%)」「がんに関する本や雑誌を読んだ(18.3%)」と続きます。
このことから、まずは使い慣れているインターネットや書籍から自身で調べたり、身近な人を通じて情報収集を行った方が多いことが伺えます。
治療方針の相談のために行動を取った理由は?
次に、なぜ上記のようなことを行ったのか、その理由を見ていきます。
出典:株式会社michiteku「がん患者さんの治療方針検討に関する実態調査」2022年3月実施 回答数:主治医と最初の治療方針の相談を進める上で、何らかのことを行った1,228人(複数回答)
最も多かった回答は「疑問を解消する・知りたいことを知るため(52.6%)」となり、さらに「自分の考えを整理するため(41.1%)」「何をすれば(何から着手すれば)よいか考えるため(41.0%)」「不安な気持ちを解消するため(38.9%)」と続きます。
まずは自身でもがんに関する情報を調べることで、わからないことや迷っていること、不安な気持ちなどを少しでも減らし、治療方針を検討するための道筋を考えようとする人が多いことが伺えます。
治療方針を理解し、納得して決めるために
どのような治療方針を選ぶかを決めるのは、患者さん本人です。
もし、治療方針に関する主治医からの説明でわからないことがあれば、理解できるまで質問することが大事です。その際、会話をよりスムーズに進めるためにも、事前に情報を集める、考えをまとめる、相談したい内容をメモするなどの準備をしておき、優先順位を付けて聞くとよいでしょう。
アンケート概要
調査目的:がん患者さんの治療方針検討に関する実態調査
調査期間:2022年3月28日〜3月31日
調査方法:WEBアンケート
調査対象者:全国の20〜70代男女のがん経験者(治療中の人も含まれる)1,500人(大腸、胃、肺、乳房、前立腺の5大がん×各200人、その他がん種500人)