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大腸がん

大腸がん検診について

#検診#症状#精密検査
公開日2023.05.24

「最近、血便がある」「便が細くなった気がする」『大腸がん検診で「異常あり」の結果が出たけれど、検査を先延ばしにしている』なんてことはありませんか?ここでは、広く一般的に実施される大腸がん検診(1次検診)と、大腸がんの疑いがある場合に行われる精密検査について見ていきましょう。


大腸がんは早期発見が大切


大腸がんは早期に発見、治療の場合、5年生存率*1が95%以上と、高い確率となっています。しかし、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、症状が表れた頃には、進行しているケースも少なくありません。早期発見のためには、定期的な「大腸がん検診」によってリスクの芽を摘み取っておくことがとても大切です。


*1 診断から5年経過後に生存している人の割合のことで、医療現場においてよく使われる指標です。


大腸がん検診とは? 便潜血検査について



「大腸がん検診」といっても、はじめから腸を直接調べるわけではありません。第1ステップとして行われるのが「便潜血検査」です。


この検査は、便に血液が混じっていないかを調べる、いわゆる「検便」のことです。大腸にがんやポリープなどの疾患があると、出血が起こり便に血液が混じることがあります。「便潜血検査」では、目に見えない微量な血液でも、その反応を検出することができます


やり方は、2日分の便をスティック状の検査キットで採取して提出するだけの簡単なものです。「便潜血検査」は、健康診断の際の「大腸がん検診」として広く実施されています。


この検査で「陽性」だった場合は「大腸がんの可能性がある」ということになります。あくまでも可能性ですが、「痔によるものだろう」などと自己判断をせずに、必ず医療機関を受診して精密検査を受けましょう。


大腸がんが疑われたら? 精密検査の種類と目的 


大腸がんが疑われたら、さらに詳しい検査(精密検査)をして、本当に大腸がんなのかを確かめます。このとき、まず行われるのが「大腸内視鏡検査」です。その後、必要に応じて、「X線検査」や「CT検査」などでがんの正確な位置や広がりを調べることもあります。


主な精密検査


【直腸指診】


医師が肛門から指を差し込み、直腸にしこりなどの異常がないかを直接触って確かめる検査です。直腸がんの場合は、この検査で診断がつくことがあります。


【大腸内視鏡検査】


検査前に下剤で大腸を空にしたあとに、肛門から内視鏡カメラを挿入して大腸全体の内側の粘膜に異常がないかをくまなく観察します。大腸カメラと呼ばれる場合もあります。


がんやポリープなどの腫瘍(しゅよう)が発見された場合には、そのまま別の内視鏡で組織の一部を採取して、顕微鏡で確認します(病理診断)。病理診断をすることで、それがどのような病気なのか、腫瘍の性質(良性・悪性)や、進行度などがわかります。


なお、大腸内視鏡検査は、精度の高い技術を必要とする検査であるため、現時点では精密検査のための検査方法です。


〈大腸内視鏡検査の手順〉

・検査は、大腸を空にした状態で行います。そのため「前日の20時以降は食事を取らないように」などの具体的な指示があります(医療機関によっても異なります)。

・一般的に検査前日の夜に下剤を、当日にさらに約2Lの液体の下剤(腸管洗浄液)を飲んで、便の排せつを促します。何度かトイレに行き、便が完全に出なくなったことを確認してから検査に臨みます。

・検査は、肛門から空気を送り込んで大腸を膨らませながら行われます。おなかが張って苦しいときはガスを出しても問題ありません。検査自体は、準備時間を除けば20分ほどで終了します。


注意点:内視鏡を挿入する際に、おなかに痛みを感じることがあります。医療機関によっては、鎮静剤や麻酔による処置を行っていることもあるので、不安な方は事前に相談しておきましょう。


【大腸X線検査】


大腸の奥に内視鏡が届かない場合には、X線検査が併用されます。肛門から大腸にバリウムと空気を注入し、大腸を膨らませた状態でさまざまな方向からX線写真を撮ります。この検査では、がんの正確な位置や大きさ、形などが判明します。大腸内視鏡検査の場合と同じく、大腸を空にした状態で行います。


【大腸CT検査】


CTとは、Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略です。ドーナツ状の装置で、身体を1周するようにX線を当て、画像を撮影していきます。撮影した画像はコンピュータ上で組み合わされることで、まるで実際に目で見ているような立体的な画像に変換されます。さまざまな角度からがんの位置や大きさを把握することが可能です。


【腫瘍マーカー検査】


がんができると、体の中ではがんの種類に応じて特別なタンパク質が作られます。「腫瘍マーカー」は、その特別なタンパク質などの有無を調べることで、がんの可能性を調べる検査です。


マーカーはがんによって違い、大腸がんでは血液中のCEA、CA19-9、p53抗体を測定します。がん発見のための検査のほか、術後の再発や薬物療法の効果における判定の補助にも使用されます。


大腸がん検診の現状と受診の大切さ



ここまで、「大腸がん検診」やそれぞれの検査の目的と方法を見てきました。「大腸がん検診」を受ける人の割合は年々増加傾向にあり、最新のデータによると、男性で47.8%、女性で40.9%にも上ります。


現在、日本における大腸がん検診は「便潜血検査」が主流です。「便潜血検査」は検便を提出するだけで精度の高い結果が得られることから、世界中で実施されている、信頼性の高い検査です。ある研究では、検診を毎年受診することで大腸がんによる死亡が60%減る*2ことが報告されています。


大腸がんを早期発見するために、毎年の「大腸がん検診」による積極的な予防を心がけていきましょう。


*2 1日法によるデータです。より精度を高めるため2日間にわたって便を採取する2日法が主流です。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
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1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

参考資料

  • 国立がん研究センターがん情報サービス「大腸がん検診について」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「がん検診について もっと詳しく」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「大腸がん検診について」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「CT検査とは」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「X線検査とは」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「腫瘍マーカー検査とは」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「がん検診受診率(国民生活基礎調査による推計値)」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「大腸がん検診」
  • 日本対がん協会「大腸がん検診について」
  • 日本大腸肛門病学会「大腸CT検査について教えてください」

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