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治療が始まるまでに準備すること〈概要編〉

#日常生活#相談
公開日2023.05.24

初めてがんの治療に臨む際は、不安になることもあるでしょう。がんの三大治療といわれる手術、放射線治療、薬物療法の中で、手術は入院とセットとなることがイメージしやすいと思います。治療を開始するにあたり、どのような準備が必要か確認していきましょう。 


まずは入院の有無を確認 


治療を開始するにあたって行うことは、どのがんも、ある程度共通しています。通常、確定診断から手術などの治療開始までに1〜4週間ほど要します。その間も検査などで通院することがあるので、治療で入院が必要となる可能性があるかどうか、主治医や看護師に確認しましょう。 


日常生活や食事に大きな制限はない 


入院を前に日常生活を大きく変える必要はありません。ただし、生活時間帯が昼夜逆転していたり、大量の飲酒や喫煙を行っていたりする場合などは、徐々に規則正しい生活習慣へと改めていけるよう心がけましょう。 


また胃がんの場合、治療前の食事について「何らかの制限があるのでは?」と思うかもしれませんが、原則的に特別な制限はありません。もし、食生活が乱れていると感じたら、バランスの良い食事を心がけるよう見直しましょう。 


運動ができる方は、簡単な筋肉トレーニングや有酸素運動を 


運動習慣のない方は、短い時間から運動習慣を身につけましょう。運動能力が高い患者さんの方が、手術後に合併症を起こす確率が低くなるとの報告があります。 


簡単な筋肉トレーニングや有酸素運動が良いですが、どの程度の運動をすべきか、生活習慣などの状況を主治医に伝えながら相談しましょう。 


基礎疾患がある方は、現在の治療状況を主治医に伝える 


糖尿病や高脂血症のような、生活習慣病などの基礎疾患がある場合は、治療状況を主治医に伝えましょう。疾患によっては、血液を固まりにくくするお薬が手術の妨げになる可能性があります。がん以外に、どんな病気で、どんなお薬を飲んでいるかをあらかじめ主治医に報告して、治療を選択しましょう。 


家庭内の役割分担を話し合う 


ご家庭がある場合、治療や入院期間中に、家事や育児などを、誰が、どのように対応するのか話し合う必要があります。 


例えば、配偶者・パートナーがいらっしゃる場合、家事や育児の負担が偏らないようにするため、双方の親族の助けを借りることも選択肢の1つです。また、親族に頼らず、シルバー人材センターやファミリー・サポート・センターなど、市区町村が提供する公的サービスを活用したり、家事や育児の代行業者(有料)などにお願いしたりすることもできます。 


会社や健康保険の制度を上手に活用 


仕事をしている方は、通院や入院のために休みを調整することになるでしょう。また、医療費の負担を軽減する方法も調べておくとよいでしょう。これらには、勤め先の制度や加入中の健康保険で利用できる制度を上手く活用したいものです。 


会社員の方の場合 


会社員が、通院や入院で休みが必要となる場合、職場に対して休暇の届出が必要になります。職場によっては有給休暇のほかに、傷病休暇・病気休暇制度や傷病休職が設けられている可能性がありますので、就業規則を確認してみましょう。 


医療費が高額になり、高額療養費制度を利用する必要がある場合は、休暇申請とともに、職場の上司や総務・人事部門に病名や治療期間、退院後に業務上の配慮が必要な点などを、あらかじめ伝えるのが望ましいでしょう。 


「なんだか伝えにくい」と思うかもしれないですが、職場の社会保険に加入していれば、高額療養費制度や傷病手当金を活用することもできます。総務・人事部門には病名、治療期間などの見通しを伝え、各種制度の活用や職場復帰の目途について事前に相談できると、その後の治療や復職がスムーズになるでしょう。 


自営業の方の場合 


フリーランスで仕事をしている方や自営業・個人事業主の方は、通院や入院中の休みは自身で調整することになります。また、高額療養費制度や傷病手当金は、会社員の方と同じく活用できますが、加入している健康保険が『国民健康保険』『健康保険組合』によって、活用できる制度や連絡先が異なります。 


高額療養費制度はどちらの健康保険でも活用することができますが、傷病手当金は健康保険によって異なります。国民健康保険の傷病手当金は、自治体が独自で行う給付の『任意給付』のため、支払われる場合と支払われない場合があります。詳しくは加入地域の国民健康保険担当部署に確認してみましょう。健康保険組合に加入の方は、そちらの保険組合に問い合わせてみましょう。 


治療開始まで時間があれば、限度額適用認定証の取得も 


主治医やがん相談支援センターに相談し、自分の医療費がどのくらいになるか見積もることができます。状況に応じて、高額療養費制度の適用となる可能性があります。 


高額療養費制度とは、自己負担額をいったん医療機関の窓口で支払い、後で、自身の年収に応じた月間自己負担上限額を超えた支払金について、払い戻しを受けられる制度です。 


また、治療開始まで、ある程度時間があるようでしたら『限度額適用認定証』を取得しましょう。医療機関窓口での支払額を、自己負担上限額までに抑えることができます。 


加入している健康保険組合や市区町村の国民健康保険担当窓口にて、申請・受け取り可能です。 


入院準備は、病院内の売店を活用することもふまえて 


入院前には、病室で必要なものをあらかじめ準備しましょう。寝巻、下着・靴下、スリッパ、洗面用具、入浴用品、筆記用具、使い捨ての食器(紙コップなど)など最低限で十分です。もし、何か忘れても、手術を行っている医療機関内にはおおむね売店があり、日用品などを購入できます。 


慌てずに家族や相談支援センターに頼ることも 


がんの治療や入院には、ご家庭や職場など多方面の準備や調整が伴います。これらが初めての経験となると、不安がつきないこともあるのではないでしょうか。その際は、ご家族や友人に相談したり、がん相談支援センターや患者会を利用したりして、情報収集と事前準備を進めましょう。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
監修者の写真

1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

参考資料

  • がん研究会有明病院「がんの種類について」
  • 国立がん研究センター 中央病院「手術の合併症を減らし回復を早めるリハビリ指導」
  • 国立がん研究センターがん情報サービス「治療までに準備しておきたいこと」
  • 兵庫県立がんセンター「治療を受けられる方へのアドバイス」

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