『がん情報サービス(ganjoho.jp)』というウェブサイトをご存じでしょうか。がん情報サービスは、国立がん研究センターが開設・運営をするがん情報サイトで、日本国内では最大級の情報量・情報更新頻度を誇ります。がん情報サービスの開設目的や掲載されている情報についてご紹介します。
患者・市民が安心して利用できる医療情報の提供を目指すウェブサイト
日本国内で、がんに関する正確かつ網羅的な情報が無料で入手できるウェブサイトとして、国立がん研究センターが開設している『がん情報サービス』が有名です。
がん情報サービスで提供される医療情報は、『患者・市民が安心して利用できる医療情報』を目指して作成されています。そのために公平性・中立性・バランスを担保する体制を同センターが整え、がんに関わる多くの専門家や患者さん、そして一般市民の方々など、さまざまな関係者の協力のもとで作成されています。
がんの基礎知識から療養時の注意点、情報冊子の提供も
同サイトでは、固形がんとよばれる各種臓器に発生するがん、各種血液がん、希少ながんなど、個別のがんごとの基礎知識や、診断確定に必要な検査の種類やその詳細、現在の標準的な治療法、療養に当たっての注意点などが紹介されています。また、主要ながんを中心に、これらの解説がまとめられた患者さん向け冊子のPDFファイルを、無料でダウンロードもできます。
それから、がんに関連する、より詳しい情報を知りたい人に向けて、がんにかかわる統計情報を公開した『がん統計』へのリンクもあります。さらに近年のサイトリニューアルによって、国が定める要件を満たした、質の高い専門的ながん医療を提供できる、全国約400施設の『がん診療連携拠点病院』へのリンクや、各種がんごとに現在行われている臨床試験へのリンクも設けられています。
ワンストップがん情報サイトとして活用できるウェブサイト
ほかにも、こうした、がんにかかわる医学的情報を掲載している公的病院、大学病院などのホームページは存在しますが、多くの場合、がん患者さんが必要とする日常生活にかかわる情報は、必ずしも十分ではないのが現状です。
これに対し、がん情報サービスではがん患者さんが使える公的な制度、とりわけ就労、就学、治療費支払いに関する支援制度の紹介も充実しているほか、小児、15~39歳の思春期・若年成人(Adolescent&Young Adult:AYA)世代、勤労世代といったライフステージ別の情報も掲載されています。
このように、がん情報サービスでは、がんの治療や療養生活などで役に立つさまざまな情報が提供されています。現在、日本国内に存在するがん情報に関するサイトの中でも、わかりやすいワンストップがん情報サイトでしょう。