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「セカンドオピニオン」に迷ったら

#医師との会話#病院#セカンドオピニオン
公開日2023.05.24

患者さんやその家族が納得できる治療を受けるための選択肢である『セカンドオピニオン』。1970年代にアメリカで始まったといわれるこの制度は、日本でも定着しつつあり、セカンドオピニオン外来という専門外来を設けている病院もあります。セカンドオピニオンの基本的な考え方や受けるための手順、注意点などを見ていきましょう。 


主治医以外の医師に見解を聞く『セカンドオピニオン』 


がんの治療を行う際によく耳にする『セカンドオピニオン』とは、患者さんが自身の病状やそれに伴う治療選択肢などについて、主治医以外の医師に見解を聞くことです。 


がん治療は病状が進行するにつれ、他の病気に比べて、副作用や合併症などが強く現れる治療の選択が避けられないこともあります。そのため、本人が医師の説明に納得したうえで協調して治療を受けることが、円滑な治療と高い効果を得るために必須でしょう。 


しかし、 


「主治医の説明にほぼ納得はしているが、念のため別の医師の意見も聞きたい」 

「主治医の提案以外の治療法はないか」 

「複数の治療方針を示されて選択するように言われたが、よくわからない」 

「主治医の説明がそもそもわからない」 

「主治医の話に納得がいかない」 


こういったさまざまな理由で、主治医以外の話を聞きたいという人は数多くいます。その際にセカンドオピニオンを利用する患者さんは、徐々に増えています。 


がん診療連携拠点病院の多くにセカンドオピニオン外来がある 


しかし、セカンドオピニオンの受け方がわからない方や主治医に言いにくい方もいるかもしれません。 


まず、がんの場合、日本中どこにいても質の高いがん医療を提供することができるようにするため、国が定める要件を満たした『がん診療連携拠点病院』が現時点(2021年11月末)で全国に約400施設整備されています。これらの病院の多くがセカンドオピニオン外来を設置しています。 


セカンドオピニオン外来の診察料は、公的医療保険の適応外で医療機関が独自に設定できる自由診療です。このため、通常の受診より高めの医療費を本人が全額自己負担しなければなりません。おおむね、1時間で2~4万円程度です。 


別の医師の意見を聞いてみることが目的 


そもそも、セカンドオピニオンの受診は『主治医や治療方針の変更』ではなく『別の医師の意見を聞く』というものに過ぎません。加えてがんの専門医の多くは、患者さんがさまざまな不安を抱え、日夜悩んでいることは熟知しており、セカンドオピニオンを受ける患者さんが増えていることも当然知っています。いずれにせよセカンドオピニオンを受けたい場合は、まず前述のようなセカンドオピニオン外来を設置しているどの医療機関を受診するかを決め、主治医に申し出ましょう。 


主治医に内緒でセカンドオピニオンはNGか 


円滑にセカンドオピニオンを受けるためにも、主治医に申し出ることは必須です。セカンドオピニオン外来の受診時間は1時間程度といわれますが、患者さん一人ひとりに最適な治療方針を短時間で説明することは難しいでしょう。このため、セカンドオピニオンを受ける場合は、これまで実施した検査結果などを主治医からセカンドオピニオンを行う医師に提供してもらう必要があります。 


「主治医に言いにくいなら、こっそり別の医療機関を受診すれば」と考える人もいるかもしれません。しかし、その場合はがんの診断に必要な検査を再度受けることになり、労力がかかります。 


例えば、がん疑いがある細胞を採取する『生検(せいけん)』は、苦痛を伴う検査で何度も行うべきものではありません。 


また、進行の速いがんの場合は、検査を一から受け直すこと自体が治療に必要な時間を奪い、結果として命に関わる可能性さえあります。 


セカンドオピニオンは多くの場合、納得できる治療を受けるために良い効果があるといえます。しかし、病状によっては治療を急ぐ必要があるため、セカンドオピニオンを受ける時間が十分あるのか、主治医とよく話し合うことが大切です。 


このようなことから、主治医に内緒でセカンドオピニオンを受けることは、おすすめできません。 


それでも主治医に切り出しにくい場合は、受診した医療機関に設置されている『がん相談支援センター』や『医療相談室』に相談し、主治医に伝えてもらうという方法もあります。 


セカンドオピニオンで提示される治療法は大きく変わらない 


セカンドオピニオンを受けた結果、主治医と同じ治療方針を提示されるケースが多いのも現実です。それは、がんに限らずおおむねどのような病気でも『標準治療』があるためです。 


主治医と見解が異なる場合 


時として、主治医に提示された治療選択肢とセカンドオピニオンで提示された治療選択肢が若干異なる場合が主に2つあります。 


1つは、ある状態のがんに対して複数の治療選択肢があり、かつその治療成績がほぼ同じ場合です。 


もう1つは、医療保険が適用され、標準治療として推奨されている治療法であっても、医療機関によって適用範囲が違う場合です。例えば、胃がんなどで行われる、完全におなかを切り開かない腹腔鏡手術は、標準治療として早期のがんにしか推奨されていませんが、医療機関によっては進行したがんでも行う場合があります。 


そのほか、医療機関によっては、自由診療で行われる治療法を提示されるケースもあります。現時点で、効果が科学的に証明されていない治療法であるため、慎重な確認が必要です。 


セカンドオピニオンを受ける=転院することではない 


主治医と、セカンドオピニオンで別の医師から提示された選択肢が異なる場合でも、どちらの治療を受けるかは本人の自由です。セカンドオピニオンを受けた後、主治医のもとで当初の治療を受けたい場合は、そちらを選ぶことができます。一方、セカンドオピニオンを選択し、転院する場合は、主治医の紹介状が必要です。その場合でも自身の意思決定を主治医に伝えましょう。

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この記事の監修者

佐藤 太郎(さとう たろう) 先生
大阪大学医学部附属病院 がんゲノム医療センター 准教授
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1993年弘前大学医学部卒業。内科医、米国での研究留学を経て、近畿大学腫瘍内科へ。2011年より大阪大学大学院医学系研究科に在籍。2023年4月より現職。胃がん、大腸がんなどの消化器疾患の抗がん剤治療や緩和ケア、がんゲノム医療を中心に診療を行っている。

参考資料

  • 国立がん研究センターがん情報サービス「セカンドオピニオン」
  • 厚生労働省「がん診療連携拠点病院等の整備について」

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